こんにちは!ぱらゴリです。
神経線維には走行、構造によって名前が異なるのを知っていますか?
国家試験の共通問題に頻出の内容でもあり、臨床でも必須の知識です!
ぜひ覚えるだけでなく、理解を深めていきましょう!!
こちらのコミュニティでは神経科学、神経生理学、バイメカ、臨床推論について解説しています!ブログの内容からさらに発展したいかたはこちらへ!
神経経路の種類
まずは神経経路の種類から理解していきましょう!
神経経路には大きく分けて3つの線維走行があります。
- 交連線維:左右の大脳皮質の対応する領域間を結ぶ神経線維
- 連合線維:同側の大脳皮質において異なる領域間を結ぶ神経線維
- 投射線維:大脳皮質と間脳・脳幹・小脳・脊髄を結ぶ神経線維
です!
一つづつ解説していきます。
交連線維とは?
まず交連線維から解説していきます。
交連線維の代表的なものといえば・・・
交連線維の働き
簡単にいうと脳梁を介して左右の情報を連絡し合うという働きがあります。
半球間抑制の破綻と起こってくること
例えば右半球が損傷すると…
- 不使用の学習(左脳が過度に働き、右半身ばかりを優先して使ってしまう)
- 半球間の興奮性の不均衡(非麻痺側を有意に使うことで、さらに麻痺側が働けなくなる)
などといったことが起こってくることが考えられます。
つまりどちらかの脳が過剰に働きすぎてしまう協調性の失われた状態では、麻痺側の回復を阻害してしまう可能性があるというわけです。
なぜ、非麻痺側を有意に使いすぎてしまうパターンをとってしまうのか、またそのパターンによって起こってくることはなんなのかを理解するにあたってこれらはとても有効な知識です!!
介入方法として、一つ有効な場合があるのが、長下肢装具になります。
よく非麻痺側優位の立位として手すりを強く掴み込んでしまうケースがありませんか?
とても努力性の要素が強くなってしまい、非損傷側が過剰に興奮している事によるものとも考えられれます。ただ、もちろん損傷側が働けないことを認識できているという考え方もできなくないかも知れません。
そこの問題点は、麻痺側の下肢・体幹が抗重力下で支持できないということに一つあると思います。
長下肢装具を用いることで・・・
これらが行われる可能性があります。
一つの介入方法として、ただ長下肢装具をつけて歩く!のではなく、目的を明確にしていきたいですよね!
連合線維とは?
次は連合線維についてです!
脳内ネットワークと呼ばれる線維は主にこの連合線維を指していることが多いです。
ものすごくたくさんの量の線維が存在しているのですが、あくまでも代表的なSLF(上縦束)のイメージ図をイラストで表してみました!
同側の皮質同士を結び、後頭葉や側頭葉、頭頂葉、前頭葉へ情報の伝達を行なっていると考えられています。
このSLFが損傷することで起こってくる代表的な症状が、「半側空間無視」と呼ばれるものになります。
投射線維とは?
最後に、投射線維についての解説です!
有名な線維に皮質脊髄路線維(錐体路)と皮質網様体脊髄路など(錐体外路)があります。
皮質と結んだ先を表しており、皮質と橋なら皮質橋路、皮質と延髄なら皮質延髄路となるわけですね。
このうち錐体路と錐体外路の線維の特徴についてになります。
錐体路の特徴について
役割としては意識的に働く、随意的に働くと言われています。
また対側性の要素が強く、多くの場所から一箇所に集まる「収束」の特徴があります。
すなわち随意運動を行うためには、多くの脳領域が関わっており、それが一次運動野の身体機能局在を司る細胞、特に随意運動に関しては5層とされていますが、そこに対して投射することで、筋肉の収縮を行うように対応する脊髄髄節に電気信号が行われ、筋収縮が起こされるというわけです。
つまり、対応するどこかが損傷することで、随意運動はなんらかの影響を受ける、とも考えられますよね。
錐体外路の特徴について
随意的に働く錐体路に対して、錐体外路は「無意識的」に働き、投射線維は両側性の要素が強いとされています。
さらに特徴として広範囲に投射する「発散」の特徴があるとされています。
錐体路と異なり、多くの領域から投射されているため、比較的バックアップが効きやすい部分となっています。
また最も重要な役割が、「随意運動をサポートする姿勢制御」として働くことにあります。
よく姿勢制御という言葉を聞くかと思いますが、この言葉の中には多くの要素を含んでおり一概に説明ができないものです。
ただ、大きく捉えると、随意運動をサポートし、手足が動く際に身体を最も最適な状態に準備をすることであると考えておくと、良いのかなぁと思ったりします。
まとめ
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