こんにちは!ぱらゴリです!
今回は国試にもよく出る深部感覚について解説していきます!
臨床的には脳画像から深部感覚障害が起こるかどうかを読み取ることで、
その後の予測につながっていきますので、必須の知識ですよ!
みなさん、深部感覚の検査ってしますよね!
ではその検査をなぜしているのか、選択したのか、説明できますか?
その時に
- 深部感覚のメカニズムの知識
- 深部感覚を伝導する経路の知識
- 深部感覚障害を呈する可能性のある脳画像の知識
この3つがとっっても重要になってきます!
今回はこの3つのチャプターで解説を進めていきますのでよろしくお願いします!
深部感覚とは?
感覚の種類については、ご存知かと思いますが一応、
- 意識のぼる表在感覚
- 意識上らない深部感覚
- 意識にのぼる深部感覚
この3つに大別されます。
このうち意識にのぼる深部感覚の話を進めていきますが、
この意識にのぼる深部感覚とはいったいどんな感覚なのか、が重要そうですよね。
皮下組織、筋、腱などの受容器が意識できる深部感覚を捉える。
病気が見えるVol7.p191 より引用
とされています。
位置覚や振動覚が代表的な意識にのぼる深部感覚ですが、これらの感覚は脊髄の後索を通り大脳皮質の1時体性感覚野へとのぼっていきます。
大脳皮質は【意識】を司るため、大脳皮質にのぼる感覚は意識ができるとされています。
深部感覚を伝導する経路は?
次に大事なのが、意識にのぼる深部感覚を伝導する(大脳皮質まで)経路について知っておくことが必要になってきます。
なぜなら、脊髄損傷、脊髄梗塞などの脊髄病変や、脳梗塞、脳出血においてどの部分が損傷していた場合、感覚障害として出現するのかを予測できるためです。
意識にのぼる深部感覚は後索路を通りまず脊髄を上行していきます。
その次に、
延髄の薄束核、楔状束核で二次ニューロンとしてシナプスを形成したのちに、左右で交差をします。
意識にのぼる表在感覚に関しては、脊髄内で白交連といって前索で交差をするのに対して、意識にのぼる深部感覚は延髄で左右に交差する、と言われています。
その後、
視床のVPL核を通り、内包後脚の視床皮質路を上行し、中心後回へ投射していきます。
ここには一時体性感覚野が存在しているとされています。
脳画像の見方
では、脳画像のみかたについてですが、
伝導路のチャプターの図を用いて、内包後脚のどこら辺を通るのかを見ていきましょう。
この視床皮質路という部分が、被殻出血や視床出血、内包後脚の梗塞(前脈絡叢動脈)で損傷することがあります。
この時に、視床皮質路は、下肢の近くを通ると覚えておくと、下肢の麻痺が出現している方はもしかしたら感覚障害も同時に起こるかもしれないと推測されたりします。
しかし視床出血においては、外側へ血腫が伸展した時点でVPL核は損傷していることが考えられます。
とても簡単に説明していますが、深部感覚の障害によって起こるのは、
手足がどのように動いたかが、意識にのぼる形で知覚できない、とされています。
感覚性運動失調といった形で、振戦などが出現する方もいらっしゃいます。
この時に運動麻痺なのか感覚障害なのか、何が原因で出現しているのかを推測していく上でこの知識は欠かせません。
ぜひ、図とともに頭に入れておき、臨床においてもしっかりと脳画像や臨床所見と照らし合わせていく必要がありそうですね。
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