【姿勢制御】寝返り動作の構成要素を知り臨床に繋げよう

姿勢制御

 

もっと詳しく学んでいきたい、学びを深めていきたい方におすすめ

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こんにちは!ぱらゴリです!

基本動作の基礎となる寝返り動作ですが、一見簡単そうに見えて非常に奥の深い動作となっています。

まず、臨床でみていくにあたり、 寝返りの構成要素について理解することで、正常から逸脱した時にどんな動きが制限されているのかを推測することができます。

また、再獲得していくにあたり、どの筋が、どのような関節運動を起こすのかを理解しておくことはとっても重要です。

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寝返りの構成要素

 

 

寝返りの主たる構成要素を分けていきますが、

 

  • 上部体幹の回旋
  • 下部体幹の回旋

 

この2つになりますので、解説していきます!

 

上部体幹の回旋

 

 

上部体幹の回旋の為には、まず、上位頚椎の屈曲、次に上肢の対側リーチが起こります。

 

この時には肩甲骨の前方突出、支持側肩甲骨は外転しながら前方突出しつつ、床面固定が必要になります。 この時の動きとしては、支持側の肩甲骨が前方突出したところに対して、胸郭が寝返り側へと回旋運動を起こしていくということです。

 

支持面があるから、回旋運動が起こせるというのもポイントになります。

 

それがあるから、追従するように胸郭の回旋が起こったあと、胸椎の伸展が起こり、次の下部体幹の回旋につながるんですね。

 

筋膜経線で考えると、Spiral Lineによって、

菱形筋→前鋸筋→外腹斜筋→内腹斜筋

を連結し、力を波及させながら働いている、と考えられます。

 

上位頚椎の屈曲

 

なぜ上位頚椎が屈曲する必要があるのか、どんな代償パターンがあるのかについてです。

 

下の図はよくある代償パターンを挙げています。

 

 

上位頚椎が屈曲せず胸鎖乳突筋により下位頚椎が伸展してしまうと、

 

上肢、体幹・腹部、骨盤へと力が波及されにくくなってしまいます。

 

特に股関節屈筋である腸腰筋、大腿直筋が短縮や筋緊張が亢進していたり、 腹部筋群が低緊張な方に多く見られるパターンですね。

 

この姿勢は抗重力活動ができない、という問題がありますが困ってしまうのが、舌骨の上下前後の可動性が低下してしまうという点です。

 

舌骨を挙上させ、咽頭閉鎖を起こす舌骨上筋群は常にストレッチされた状態で、伸張性弱化を呈しているケースも少なくありません。

【脳機能】ざっくりとした錐体外路の種類と役割
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では頭頸部屈曲に介入していく際にはどうしたら良いのでしょうか?と言われると、頭頸部が屈曲することで頭部の質量分を支持基底面となる胸郭上に移動する必要があります

 

しかし、それができず下部頚椎の屈曲で頭部が前方突出するような形になることがあったり、頭部を押し付けて床半力を作り出し頭頸部を持ち上げようと頭部前方突出するようなケースもあるかと思います。

 

前者の場合は、支持基底面を広げることで安定性を提供することで頸部がStabilityに働かないようにすることができるかもしれません。

 

者の場合は、上位頚椎を屈曲させるための、椎前筋などの筋活動が不十分な可能性があります。その場合は安定性を提供した中で上位頚椎の屈曲運動を練習する必要があると考えられますよね。

 

一例として考えてみてくださいね!

 

支持側肩甲骨の前方突出

上位頚椎の屈曲が起こったら今度は上肢の対側リーチです。その前に…

リーチングには支持側の大胸筋、前鋸筋の線維がまず収縮が入り、肩甲骨が床面に固定されます。

実はこれがめちゃめちゃ大事なんです。

なぜなら、この支持側の肩甲骨が前方突出しないと、肩甲骨がブロックしてしまって胸郭が寝返り側へ回旋ができないからです。もちろん支持基底面の視点でも肩甲骨が前方突出し、安定した支持面を作っておくことは重要かと思います。

この活動をしているのがおそらくですが、「皮質橋網様体脊髄路」とかの内側制御系というわけです。この部分、私たちは基本的にオートマチックに行われます。しかしながら、脳卒中で運動麻痺を呈した方はこれ、困難になることありませんか?

【姿勢制御】皮質橋網様体脊髄路とは?
「皮質橋網様体脊髄路」って聞いたことありますよね。 姿勢制御、重心移動、抗重力伸展活動などなど、セミナーや教科書には難しい言葉だらけです。 そこで今回のテーマは 皮質橋網様体脊髄路とは? について説明していきたいと思います。

皮質橋網様体脊髄路が働きにくくなるであろう条件はさまざまです。例えば、線維自体が損傷しているとか、身体図式の低下、運動プログラムの問題…それは感覚の問題でもあり運動の問題でもありますがさまざまな要因が考えられます。  

考えて欲しいのが、脳画像を見て皮質網様体投射が損傷しているな…と思ったら、患者さんが獲得すべき動作の時に、先行的に準備されるような運動学的要素だったり、筋活動って健常者だったら何があるのかな…?おそらくそれができなくなっている可能性があるかもしれないから、動作の制限が出るかもしれないからな!

  と前もって推測することで、介入の時に問題点に最短距離で辿り着ける可能性もあるかもしれない!ということです!知らないよりは、知っていた方がパターンを掴みやすかったりしますよね!

 

その時にぜひみてほしいのが・・・    


 

この先ははじまりのまちメンバー限定公開となっています!

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あくまでも脳血管疾患であれば二次障害として呈する可能性があるということです。

 

臥位、坐位のポジショニング、シーティングは運動機能だけでなく嚥下機能にも影響を及ぼすこともあるため絶対的にポイントは抑えておいたほうがいいですよね!?

 

 これを見るとシーティングまで理解が深まります!(はじまりのまちメンバー限定)

【サロンメンバー記事】座り直しについて考察してみた!
こんにちは、「はじまりのまち」サロンメンバーのikedaです。 私は田舎の回復期病棟で理学療法士をしています。 以前サロン内で脳卒中患者とシーティングについて講義をさせていただきました。慣れない中でわかりづらい内容もあったかと思いますが皆さ

 

 

 

 

理想の上位頚椎屈曲はこのような形になります。 目で見てしっかりと理解しましょう!

 

そしてですね、この上位頚椎屈曲は、

 

基本的な身体運動では、動作に先行して頭頸部の運動が起きる。姿勢筋緊張に影響を及ぼす頭頸部のコントロールは上位頚椎の運動によって起きる 石井慎一郎:動作練習臨床活用講座 動作メカニズムの再獲得と統合.メジカルビュー.2021

 

とされています。

 

頭頸部の前方突出ではなく、頭頸部の頷きと表現するとよりわかりやすいかもしれません。

 

背臥位の状態では、姿勢筋緊張は低い状態になります。なぜなら、支持基底面が姿勢の中で最も低く重心も低いためです。姿勢筋緊張は、重力に抗うために姿勢筋が緊張することで、抗重力下での動作を実現するものになりますからね。

 

臥位から抗重力的に動いていく時に、姿勢筋緊張を高める必要がありますが、そレは頭頸部のコントロールが必要で、上位頚椎の運動によって起こるとされています。

 

上の図のような形になることが好ましく、身体の前面筋に収縮が入ることで起き上がり動作につながりやすくなることも考えられますね。 (Superficial front lineの収縮と表現しても良いかもしれません)

 

どうやって背臥位で抗重力運動に介入するのか

 

 

それは

 

背臥位での介入戦略
  • 下肢の質量を取り除く
  • 上肢を外転して狭くなる支持面を広げる

 

この2つが有効かと思います。

 

臥位で姿勢筋緊張を高めていく際に困るのが、低い状態から高い状態に持っていく際に振り幅が大きいことです。

 

支持基底面が狭くなるにつれて、質量を支持基底面内に収めることが求められますが、そのためには内側制御系の働きが先行して起こり、動作に必要な筋緊張であったり筋活動を先行的に作り出し、四肢の運動を起こしていきますよね。  

こちらをみると内側制御形の知識が深まります
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では頭頸部屈曲に介入していく際にはどうしたら良いのでしょうか?と言われると、頭頸部が屈曲することで頭部の質量分を支持基底面となる胸郭上に移動する必要があります

 

しかし、それができず下部頚椎の屈曲で頭部が前方突出するような形になることがあったり、頭部を押し付けて床半力を作り出し頭頸部を持ち上げようと頭部前方突出するようなケースもあるかと思います。

 

前者の場合は、支持基底面を広げることで安定性を提供することで頸部がStabilityに働かないようにすることができるかもしれません。

 

者の場合は、上位頚椎を屈曲させるための、椎前筋などの筋活動が不十分な可能性があります。その場合は安定性を提供した中で上位頚椎の屈曲運動を練習する必要があると考えられますよね。

 

一例として考えてみてくださいね!

 

支持側肩甲骨の前方突出

上位頚椎の屈曲が起こったら今度は上肢の対側リーチです。その前に…

リーチングには支持側の大胸筋、前鋸筋の線維がまず収縮が入り、肩甲骨が床面に固定されます。

実はこれがめちゃめちゃ大事なんです。

なぜなら、この支持側の肩甲骨が前方突出しないと、肩甲骨がブロックしてしまって胸郭が寝返り側へ回旋ができないからです。もちろん支持基底面の視点でも肩甲骨が前方突出し、安定した支持面を作っておくことは重要かと思います。

この活動をしているのがおそらくですが、「皮質橋網様体脊髄路」とかの内側制御系というわけです。この部分、私たちは基本的にオートマチックに行われます。しかしながら、脳卒中で運動麻痺を呈した方はこれ、困難になることありませんか?

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皮質橋網様体脊髄路が働きにくくなるであろう条件はさまざまです。例えば、線維自体が損傷しているとか、身体図式の低下、運動プログラムの問題…それは感覚の問題でもあり運動の問題でもありますがさまざまな要因が考えられます。  

考えて欲しいのが、脳画像を見て皮質網様体投射が損傷しているな…と思ったら、患者さんが獲得すべき動作の時に、先行的に準備されるような運動学的要素だったり、筋活動って健常者だったら何があるのかな…?おそらくそれができなくなっている可能性があるかもしれないから、動作の制限が出るかもしれないからな!

  と前もって推測することで、介入の時に問題点に最短距離で辿り着ける可能性もあるかもしれない!ということです!知らないよりは、知っていた方がパターンを掴みやすかったりしますよね!

 

その時にぜひみてほしいのが・・・    


 

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