こんにちは、ぱらゴリです。
理学療法士脳卒中リハビリテーションに従事しております。
「痙縮」に困ったことはありませんか?脳卒中リハビリテーションを行うにあたって、避けては通れない問題ですよね。
そんな痙縮が
そこで今回のテーマは
電動バイブレーションが有効?
結論から言いますと、「電動マッサージ機(電マ)」が有効です。
ストレッチによるIb抑制や拮抗筋抑制を目的にしたIa抑制などももちろん有効ですが、
脳卒中後にストレッチすると筋肉を痛めたり、随意運動が出ないからIa抑制が使いにくい…。
なんてことになっちゃいますよね。
その問題を解決するのが、「電マ」なんです!!
振動刺激の効果は?
大体みなさんイメージがつきますよね、「振動刺激」って。
そう、「ブルブル」なるやつです。じゃあ振動刺激の効果はなんでしょう。
関節可動域制限の原因の一つである、「筋緊張の亢進を抑制できる」可能性があるということなんです。
最初に出てきた「痙縮」というワードについて詳しくは、様々な論文や文献がありますのでそちらをお調べいただければより詳しくわかると思います。
筋緊張とは?
まず「筋緊張」とはどういう意味なのでしょうか?
本来自動的にコントロールされている、筋の張力がなんらかの原因で保持できなくなったことです。
これを「筋緊張異常」といいます。
筋緊張異常の原因
では、原因には一体どんなものがあるのでしょうか?
神経システムの問題みたいなので、中枢神経疾患や末梢神経障害が原因のようです。
今回は「痙縮」というテーマなので、次は「高緊張」について説明していきます。
高緊張(痙縮など)とは
高緊張状態の代表的な原因は、脳卒中や脊髄損傷後による中枢神経疾患です。
これを「痙縮」と呼ぶようです。
痙縮の状態の定義は
です。
なるほど!!
ってなった人は天才です。私は全くよくわかりませんでした。
簡単に説明すると、
脳から出ている神経が損傷することで、筋肉が伸ばされた時に硬くなっちゃう!!ってことです(多分
痙縮のメカニズムは?
「脳から筋肉への入力が減ったことで脊髄反射が過活動を起こしている状態です」
もう少し細かく説明すると・・・
αが随意運動を司る細胞で、γは筋緊張を保つ細胞です。
脳卒中になると、皮質脊髄路が損傷しα運動神経細胞に対して、刺激を送れなくなります。
そのためγ運動神経細胞だけが好き勝手に働き、筋緊張を過度に高めてしまいます!
これが脳卒中後に筋緊張が亢進するメカニズムになっています。
察しの良い方ならもう気付いているかも知れません。
次は振動刺激によって筋緊張異常を抑制する機序についてです。
振動刺激は痙縮を抑制する!?
どうやって振動刺激は痙縮を抑制するのでしょうか?
相反抑制とシナプス前抑制の2つか考えられています。
相反抑制とは?
主動作筋が収縮すると、その逆の働きを持つ拮抗筋が抑制される、というシステムです。
電マを当てると、振動刺激が筋肉に加わり筋肉は収縮します。
これを臨床応用すると、
どこに振動刺激を加えますか?
シナプス前抑制って?
シナプス前抑制とは?
簡単に言いますと、筋肉に「振動刺激」を加えて筋紡錘に刺激が入ると、当てた筋肉の筋緊張が抑制される!です。
あれ、さっきの相反抑制と矛盾してませんか?
そうなんです、この矛盾に気付けたかどうかが大事です。
この2つの作用、使い分けることができるんです。
応用方法は・・・「時間」にヒントが隠されています。
電マの可能性
結論をいきなり載せています。
筋収縮を促通(相反抑制を利用)したければ、
振動刺激の
応用編
運動失調にも効果がある?
このような報告があります。
禁忌・注意
人相手に使うものなので、振動刺激は安全性も考慮される必要がありますよね。
でも安心。用法容量をお守りいただければ(ry
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