【脳機能】脳卒中リハビリテーションとは?新人セラピスト必見!

脳機能

こんにちは、ぱらゴリです。

私の本業は理学療法士として急性期〜慢性期までの全ての期間で

脳卒中リハビリテーションをしております。

そもそも脳卒中リハビリテーションって何をすることなのか?という疑問を1年目から持ち続けていました。

「何したらいいのか?」「頭の中で何が起きているのか?」「なぜ歩けないのか?」などなど挙げればキリがないほど疑問は今でも毎日浮かんできます。

そこで今回は

脳卒中リハビリテーションについて簡単にざっくり画像で説明していきます。
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脳卒中リハビリテーションって?

脳卒中リハビリテーションというざっくりしたテーマですが、様々な要素について考えていく必要があるようです。

脳卒中リハビリテーションの目的

まずは目的から!

脳卒中リハビリテーションの目的として重要なテーマは、

運動麻痺の軽減失われた運動機能の回復のようです

脳卒中リハビリテーションの意味

急性期から介入した方が良い!と聞きますがその意味は?

急性期における脳卒中リハビリテーションの意味は上記の通りです。
簡潔に言いますと、急性期からリハビリテーションをすると「良くなる場合が多い!」ということです。
ただ、一部文献によっては「24時間以内の過度なリハビリは予後を悪くする可能性がある」という見解もあるため、ガツガツ行えば良いというわけでもなさそうです。

脳卒中リハビリテーションの知見

Critical time window

急性期の脳卒中では「Critical time window」という概念があるようです。
運動麻痺の予後を決定づける重要な期間を指しています。
そう考えると、適切に急性期から適切なリハビリテーションを開始する必要があり、
急性期で行なったことは後の回復期、慢性期に大きく影響を及ぼす可能性が考えられますね!

運動麻痺回復ステージ理論

そして脳卒中の回復過程にはStage理論というものが存在しているそうです。
まず発症した直後の「1st Recovery stage」についてです。
  
脳卒中直後には自動運動を行う際に、脳内では「必要以上に広範囲な領域が活動」してしまっているそうです。代償動作が起こりやすい時期でもあり、
ここで定着した代償運動は2nd Recovery stageにまで影響を及ぼす可能性が懸念されます。
その反面、急性期でガンガン皮質脊髄路(随意性を司る経路)を使用し、残存した脳機能を賦活する必要があるという急性期リハビリを行う理由にもなり得ます。
それでは「2nd Recovery stage」では何が起こっているのでしょうか?
皮質間ネットワークの興奮性が高まる時期で概ね3ヶ月〜6ヶ月までの期間を指すことが多いようです。
簡単に説明しますと
失われた運動機能を別の領域、ネットワークが肩代わりする時期
です!つまり、ここが脳の可塑性といわれる部分が強く出ている時期と考えられます。
脳は一昔前までは、「損傷したら元に戻ることはない!」と言われていました。
しかし脳科学が発展したことにより、脳はネットワークの再編成を通して変化する組織であることがわかってきました。
「3rd Recovery stage」については今回記載はしません、気になる方はぜひ調べてみてくださいね!

ワーラー変性

 神経の損傷にはワーラー変性という変性過程が存在します。
これは中枢神経と末梢神経で変性過程が異なります。
中枢神経は、細胞から機能低下、変性が起こる
末梢神経は、損傷部位から細胞に向かって変性が起こる
と考えられています。

脳内の解剖・生理学的な回復過程について

それではどのようなメカニズムで神経機能は回復過程を辿るのでしょう。

発症後3ヶ月目までは明らかに右肩上がりで神経学的スコアの上昇がみられるようです。
なぜ、3ヶ月目まで右肩上がりでその後緩やかに上昇していくのでしょうか。
「浮腫の改善」「ペナンプラの改善」「ディアスキシスの改善」がヒントのようですね。

脳卒中後の脳損傷による影響

まず、発症後に梗塞や出血部位周辺に「浮腫」という変化が起こります。

期間や種類については図のとおりです。脳浮腫という影響は常に考えておく必要があります。

なぜなら、発症直後の機能や意識レベルより翌日以上の能力や覚醒の低下が認められることがあり、

それが脳卒中による純粋な脳損傷なのか、それとも二次的な変化であるものなのかを考える必要があるためです。

また、ペナンプラという虚血領域が出現します。ここを脳神経治療によっていかに早く血流改善を図るか、が予後に大きく関与しそうです。

なぜなら、ペナンプラとは「脳梗塞になるかならないか・・・」というギリギリの領域だからです。一時的に虚血状態になっているだけなので「t-PA」という治療によりペナンプラ領域の血流を改善させることができる可能性があります!

ガイドラインが変更され、3時間〜3.5時間 → 4時間過ぎていてもOKになりました。

最後にディアスキシスという現象が起こります。

臨床的に、例えば小脳出血の方に認知症が現れることがあります。それは小脳と前頭葉がネットワーク的につながっているため、小脳が損傷することでネットワークでつながっている前頭葉の血流が低下するという現象です。(CCAS:小脳性認知情動症候群)

そのため、損傷した部位の機能だけではなく、「脳はネットワークでつながっている」また「つながった領域の機能も低下する」ということを覚えておきましょう。

脳卒中リハビリテーションの効果

脳卒中リハビリテーションが重要重要といわれている理由となるであろう知見をいくつか紹介します。

リスザルの実験において、小さな対象物を手指にて積み上げる訓練を課すことで、手指の運動支配領域が拡大したと報告があります。

一方で手関節と前腕の運動支配領域は縮小前腕回内外訓練を課すと前腕の支配領域が拡大手指は縮小する。この結果は一次運動野においては上肢の訓練方法により運動野Cortical mapが絶えず変容を遂げていることを示しています。

つまり脳の領域を変化させたい!なら・・・「使いまくる!!これが一番」です。

次に「アンマスキング」という考え方です。脳の何%かの線維は使わずに残っています。

これが脳卒中後のリハビリテーションによる回復過程において、使えるようになる可能性があるという考え方です。確かに、脳画像的に明らかに皮質脊髄路が損傷しているのに、パワーは不足しているものの使えるようになるということは度々見かけます!

実際、アンマスキングが起きた!なんてことはわかりませんが、知っておくと予後予測をするにあたってクライアントや患者さんの能力を過小評価することが減るのではないでしょうか?

最後に

これまでの簡単なまとめです。脳は損傷後「局所的変化」「中枢神経系の再組織化」という現象が起こります。

急性期には局所的な変化が起こりやすく急性期リハビリを難しくさせることがあります。

しかし裏を返すと、この変化からいかに早く脱出するかを考え、中枢神経の可塑性を引き出せるかが腕の見せ所ではないでしょうか?

そして今回のテーマの最後です!

いろいろな要素が考えられますが、リハビリテーションにはすごく可能性があり、脳卒中になってしまった方が「勝手に良くなる」可能性はとても低いです。

ある程度は、二次的な変化が収まり改善した!と感じるかも知れませんが、それは本来の回復ではありません。

しっかりとした知識を持って、脳画像や運動機能、脳科学的な知見などを統合していかに質の良いリハビリテーションを提供するかが重要だと考えています。

そして、改善を諦めないでください。

これをみてくださっている、あなたが最後の砦です。

 

最後までありがとうございました。

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